Jeff Porcaro セッションワークでのAOR名演20選

こちらの記事では、ドラマーJeff Pocaroが遺した多数のセッションワークの中から、、名演20選をご紹介したいと思います。

Jeff Porcaroは、様々なジャンルのアーティストと共演していて、彼の演奏や人間性について、多くのミュージシャンが讃えています。

そのセッションワークは数千曲に上ると思われます。

個人的には、「コレクター」といえるまではいかないですが、彼のセッションワークを聴けるアルバムを多数所有しています。

そこで、今回はその中から、

① TOTOの演奏は除外し、他のアーティストのスタジオ盤からのセレクトに限定

② AORライクな曲(一部、当時でいう「ブラコン」や「ブルーアイドソウル」的な楽曲も含みます)に限定

③ 1アーティストから1曲のみに限定

この方向性でセレクトしてみました。

ミュージシャン。鍵盤担当しています。頻繁にライブを観に行きます。
(以前はドラムスをやっていました)
音楽に絡めた旅をするのが好き。国内は、まもなく全県制覇。
旅行業界在籍経験あり、ホテルのことは詳しいです。
横浜在住。横浜のおすすめスポットもリリースしていきます。

では、はじめましょう。

Jeff Porcaro セッションワークでのAOR名演20選

①Breakin’ Away / Al Jarreau

TOTOの楽曲「Rosanna」でもお馴染みのハーフタイムシャッフルがここでも聴けます。

Al Jarreau の見事なファルセットのバックで、緩やかな曲調の中に軽快なドライブ感を出しています。

全体的なサウンドは、80年代初頭に流行したシンセイサイザーがメインになっています。

Al Jarreauとの共演では「Morning」も有名ですね。こちらも、Jeffの演奏です。

②Slippin’ Away / Leon Ware

Leon Wareのアルバムの中でも、最もメジャーな作品「Leon Ware」の1曲目。

このアルバムでは、彼のキャリアの中でも最もポピュラーな「Lost In Love With You」ほか数曲で、Jeffの演奏が聴けます。

1982年当時流行していた「ブラックコンテンポラリー(ブラコン)」系でも、彼のドラムは引き合いが強いです。

③Second Chance At Love / Randy Goodrum

Randy Goodrumのソロ名義の作品「Fool’s Paradise」からの1曲です。

Randy Goodrumは、コンポーザーとして、非常に高い才能があり、80年代の有名どころでは、TOTOの「I’ll Be Over You」や、Debargeの「Who’s Holding Donna Now」等があります。

他にも、彼の出世作になったのは、この曲。

いずれも、メロウな素晴らしい楽曲群です。

Jeffは、このアルバムで、珍しく全曲参加。捨て曲のない素晴らしいアルバムです。

一時期復刻発売になりましたが、現在のステイタスは「在庫確認」となっています。

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④Here Is Where Your Love Belongs / Jaye P. Morgan

David Fosterプロデュース(キャリア初期)のアルバム。

76年リリース、本人の名前をタイトルに冠したアルバムからの楽曲です。

コアなAORファンの間で強い支持のあるアルバムですが、Jazzyな要素もある楽曲も含んでいます。

Jeffは、数曲参加していて、どれをセレクトするか迷ったのですが、タイトなリズムのイントロが印象的なこの曲にしました。

現在は、廃盤になっていて、中古で高値で販売されているようです。

⑤I Don’t Wanna Dance No More / Carol Bayer Sager

78年リリースの70年代後期の爽快なAOR独特のサウンドが印象的な曲。

この1曲だけですが、Jeffの他にも、TOTOのメンバーや、Jay Gradonほか、豪華な顔ぶれとなっています。

ちなみに、翌年、Michael Jacksonがカバーしたこの曲も、このアルバムに収録されています。

⑥Bigger Than Boss Of You / Daryl Hall & John Oates

Daryl Hall & John Oates大ブレイク前の77年のアルバム「Beauty Of A Back Street」収録の曲です。

このアルバムで、Jeffは、8曲叩いていて、貴重なアルバムとなっています。

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⑦Hard Time / Boz Scaggs

Boz Scaggsとの関係性は、最早説明するまでもありませんが、数枚の重要なアルバムにTOTOのメンバーと参加しています。

この曲は、大ヒットの2枚の狭間にある、77年のアルバム「Down To Then Left」からセレクトしてみました。

何を持ってくるか、迷ったのですが、ミドルテンポで、フロアタムも絡めてドッシリとしたリズムを刻む、この曲にしてみました。

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⑧We Both Tried / Bill Champlin

David Fosterプロデュースの78年のデビュー作からの名曲。

Billは、その後、名曲「After The Love Has Gone」の共同作者としても名を馳せます。

冒頭のリムショットが非常に綺麗で、唄を引き立てます。

この頃のJeffは、唄を引き立てる演奏が目立ちますが、その後、TOTOのような形に変遷していきます。

⑨After The Love Is Gone / Airplay

Air Playの名盤で、多くのミュージシャンに影響を与えたアルバム「Air Play」からの選曲。

David Foster / Jay Gradonと言いながら、意外とロック調の曲が多いのが印象的です。

Jeffも、曲によっては、とても激しいプレイを繰り広げていますが、こちらでは、AOR寄りの、お馴染みのこの曲を取り上げました。

⑩A Tear Can Tell / Bill Labounty

Billの78年の「This Night Will Last Forever」からの楽曲。

このアルバムと82年の名盤「Bill Labounty」にJeffのクレジットがありますが、シンプルでタイトなビートが印象的なこの曲をセレクトしてみました。

⑪I’m A Camera / Mark Jordan

79年のアルバム「Blue Desert」からのキャッチーなナンバー。

エレピの音色に、80年代AORの色が出始めています。

この頃、Jay Gradon(ソロは、彼らしさ全開です)との共演も多いですが、この曲もその1つです。

ギターソロは、Jay Gradon節全開な一方、ドラムの音像は全体的に抑えられていて、堅実なプレイで楽曲を支えているイメージです。

⑫Turn Your Love Around / George Benson

George Bensonの81年の代表曲。現在でも、頻繁にカバーがされている曲だと思います。

オリジナルは、80年代らしく、バックビートに打ち込みがかかっており、Jeffも同期する形での演奏となります。

今更言うまでもないですが、本当にオールラウンドというか、如何様にでも演奏できるプレーヤーで、こうした流れは、後年のMicheal Jacksonの「Thriller」での演奏へとつながっていきます。

⑬The Nightflight / Donald Fagen

Donald Fagenの82年のファーストソロアルバムからタイトル曲。

80年代のキラキラした音色がチャートを賑わせ始めるなか、当時異彩を放っていたと記憶しています。

Jeffのプレイも、シンプル/タイトルな部分がクローズアップされていて、他の楽器も含めて、演奏の「間」が際立っています。

この曲も含めて5曲、Jeffの演奏が聴けます。

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⑭What Is This / Dionne Warwick

82年、David Fosterプロデュースのアルバム「Friends In Love」からのセレクト。

カテゴライズの難しいアーティストであり、大物アーティストとの共演も多数ありますが、このアルバム全体のイメージは、まさしく当時の「AOR」になるかと思います。

全体的に分厚い音像の中にはなりますが、ハイハットやクローズドリムショット等の得意の繊細なドラムプレイが光ります。

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⑮I Keep Forgettin’ (Evrytime You Are Near)/ Michael McDonald

Michael McDonaldのファーストソロアルバム「If That’s What It Takes」からのシングルカット曲。

彼の代表曲の1つでもあり、Jeffの名演の1つでもあると思います。

この録音では、Jeffのドラムもかなりクローズアップされた内容となっていて、イントロの片手16のハイハット、キックとスネアのコンビネーションが、最高のグルーブ感を出します。

また、フェードアウト直前では、32分のキックの連打等、ドラムプレーヤーからも聴きごたえがある部分かと思います。

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⑯Running With The Night / Lionel Richie

Lionel Richieのソロキャリアのまさに絶頂期にあった83年のアルバム「Can’t Slow Down」からのナンバー。

まさに、「80年代の音」で、上モノ的には、装飾音も多分に入っていますが、タイトな心地い良いリズムが続きます。

同じく参加しているSteve Lukatherもかなり暴れています。

当時でいう「ブラコン」が一番近いかと思いますが、演奏としては、なかなか聴きごたえがあります。

⑰Over You / Ray Parker Jr.

こちらも、いわゆる「ブラコン」の括りに入るでしょうか。Natalie Coleとのデュエットです。

87年のリリースとなり、音像的にもかなり洗練されたAORに近いイメージです。

バラードを支える、前半のクローズド・リムショットが美しいです。

⑱The Lady In My Life / Michael Jackson

巨大なセールスを記録したアルバムであると同時に、アルバム全9曲のうち7曲がシングルカットされ、長い間チャートを賑わせました。

Jeffは、シングルカットされた曲を中心に5曲で演奏をしているのですが、唯一、シングルカットされていない、アルバムのラストソングです。

ハイハットやシンバル類の繊細な表現、サビメロのバックでの美しい片手16など、実は聴きどころ満載の曲です。

⑲Arthur’s Theme (Best That You Can Do) / Christopher Cross

こちらは、もう説明の必要もない名曲だと思います。

ドラムプレイも、金モノ系の繊細な表現に始まり、サビメロにかけてタムを効果的に使った流れるようなフィルインが聴きどころです。

綿密にアレンジされたオーケストレーションも見事ですが、曲全体の「抑揚」を、まさにドラムが表現しているように感じています。

個人的には、これがベストテイクだと考えています。

⑳Come On Home / Pages

最後に、1曲だけ、どうしてもSpotifyで見つからなかった曲を、Youtubeでご紹介したいと思います。

こちらもAORの名盤だと思うのですが、Pagesの2作目アルバムに収録されています。

Jeffはこちらでも数曲叩いているのですが、80年代っぽさはなく、タイトな音像で、ベースとの一体感も心地よいです。

プレイリスト

Spotifyのプレイリストを作ってみました。

かなり偏った選曲(?)かもしれませんが、よろしければ、お使いください。

また、シェア/リポストよろしくお願いします!

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